MOIAUSSIBE/モーアシビー(もーあしびー)

STORY

ジュエリー作家とやんばるの素材がコラボレートする「モーアシビーやんばるジュエリー」シリーズ【完成品発表!】

5人のアーティストが、沖縄本島北部地域「やんばる」を歩き、そこで出会った素材をモチーフにジュエリーを作る「モーアシビーやんばるジュエリー」シリーズ。

インスピレーションツアーの第1弾レポート第2弾レポートに続き、今回はいよいよ完成品の発表です!

PROOF OF GUILD

愛知県名古屋に拠点を置くジュエリーブランド「PROOF OF GUILD(プルーフオブギルド)」の竹内稔さんは、ジンベイザメとヤンバルクイナのキーリングを制作。動物をかたどった真鍮製のキーリングは、「PROOF OF GUILD」の代表的なシリーズで、沖縄とのコラボレートでは、すでにシーサーキーリングが第一弾作品として販売されています。

今回の「モーアシビーやんばるジュエリー」企画では、「沖縄美ら海水族館」で観た大迫力のジンベイザメを、きゅっとコンパクトなサイズに。開いた口が笑っているような、かわいらしい表情と、優雅に泳ぐ姿を捉えた美しいフォルムが魅力的な仕上がりです。

 

やんばるのみに生息する国の天然記念物、ヤンバルクイナは、絶滅危惧種にも指定されている鳥。ツアー中、やんばるの森で出会るかも!?とワクワクしていましたが、残念ながら出会えなかった……。でも鳴き声だけは聞けました。

 

途中に立ち寄った「やんばる野生生物保護センター“ウフギー自然館”」では、ヤンバルクイナの生態について学び、模型を観察。飛べない鳥のピョコピョコと歩く姿、ちょこんと付き出したお尻が絶妙に表現された作品です。

 

Môko Kobayashi

刺繍作家、小林モー子さんは、本場パリで学んだオートクチュール刺繍の技法を用いて、6種のブローチと3種のピアスを制作。自ら買い付けしたヴィンテージビーズをひとつひとつ丁寧に手縫いして仕上げた、繊細な表現に目を奪われます。

大きめサイズのブローチは、絶滅危惧種のヤンバルクイナ、国指定の天然記念物である「慶佐次湾のヒルギ林」のマングローブ、「沖縄美ら海水族館」で出合ったウミガメ。

小さめサイズのブローチは、同じく「沖縄美ら海水族館」で見た魚を3種。「チョウチョウウオ」、「テングカワハギ」、「クマノミ」といった形も色彩もユニークな魚たちがピックアップされています。

 

ピアスは、「メヒルギ」、「オヒルギ」、「ヤエヤマヒルギ」の花をモチーフに。この3種は、沖縄最大級のマングローブ「慶佐次湾のヒルギ林」で見つけたもの。

 

マングローブを構成しているのはヒルギという植物で、ここにはメヒルギ、オヒルギ、ヤエヤマヒルギという3種のヒルギが生息していました。それぞれの花は、白、赤、黄と異なる色で、形も個性的。“マングローブの花”というなかなか知られていないモチーフを、輝くヴィンテージビーズでデザインした独自の視点が光る作品です。

Fillyjonk

建築士の兼森周平さんとジュエリーデザイナー平岩尚子さんによるデザインユニット「Fillyjonk(フィリフヨンカ)」。ツアーに参加した平岩さんが、「慶佐次湾のヒルギ林」のマングローブをモチーフに一点物のアクセサリーを制作。マングローブの林は、長い時を経て移動するといわれています。平岩さんは、そこにフォーカス。まるで木々が壮大な旅をするかのようだと考え、「旅するマングローブ」というコンセプトを考案しました。

天然石の原石を海に見立て、その上にマングローブの森が生きている様子をイメージ。「慶佐次湾のヒルギ林」で見たヒルギの特徴的な根の形状を活かし、シルバー素材の根が天然石を抱きかかえるようなデザインに仕上げています。

マングローブが旅をするように、アクセサリーも旅をする。沖縄の自然が教えてくれた旅のロマンを、一点物というスペシャルな作品で身にまとえるシリーズです。

YURI MIYATA

「自然から感じる思いをかたちに。」をテーマに、さまざまな山へ出かけ、登山中に見つけた植物や景色をモチーフに制作しているデザイナーの宮田有理さん。今回は、現在展開中のアクセサリー「IN THE FOREST」シリーズの一環として、やんばるの植物をモチーフにした新しい作品を制作。森を歩き、そこで出会ったシダ植物3種類をシルバーのピンブローチで表現しました。

 

宮田さんが惹かれたのは、やんばるのシダの特徴ともいえる、規則的に連なった葉の形や、裏側に隠された胞子。今回のブローチでは、それらが特に印象的だった、「ヒロハノコギリシダ」、「ナチシダ」、「コシダ」をモチーフとしてピックアップしています。

 

野性植物の有機的なフォルムをゆるやかな曲線でデフォルメし、シンプルな形状に落とし込んだデザインが魅力的。表と裏で新しい発見のあるシダ植物の魅力を存分に楽しめるシリーズです。

Selieu

国産のやわらかで良質なピッグレザーと天然石やパールなどを用いたジュエリーを制作する「Selieu(セリュ)」の田口朋子さん。ピッグレザーを加工したころんと丸みあるパーツは、「Selieu」ならではの魅力。そんなブランドらしさを物語る、3種類のピアスを制作しました。

モチーフとなったのは、まず「月桃」。やんばるの森はもちろん、沖縄ではさまざまな場所で見ることのできる身近な植物です。房状に垂れ下がる蕾の先端のピンク、そして花冠から覗く花の⻩色と紅色の模様。月桃の蕾と花が持つ、みずみずしい色彩が表現されています。

次は、「シラタマカズラ」。つるから出す付着根が長く伸びていく様子、その先についたたくさんの丸い果実をデザイン。つるを夢中で観察していた田口さんならではの作品です。

そして、絶滅危惧種の「オキナワマツバボタン」は、⻩色のふわっとした花とプチプチとした多⾁質な小さな葉のバランスを絶妙に表現。一見、絶滅危惧種とはわからないような植物をアクセサリーで楽しめる、やんばるの森の恵みを体感できる作品です。

5人のアーティストがやんばるを体験し、そのインスピレーションを持ち帰り、さまざまなリサーチを重ねアイデアを練り上げ、創り上げた「モーアシビーやんばるジュエリー」。

梅雨の6月に沖縄を訪れてから約半年。すべての作品が完成し、いよいよ本格的に販売がスタートです!

美しいジュエリーという形で、たくさんの人にやんばるの魅力が届きますように。

 

「モーアシビーやんばるジュエリー」は、以下のギャラリー、ウェブサイトでご購入いただけます。

■販売ギャラリー
Terminal Okinawa creative space

■販売ギャラリー
沖縄美ら海水族館(一部)

■ネット販売
モーアシビーストア

 

TEXT/Norie Okabe
PHOTO/ Wataru Oshiro(camenoko studio)

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